ちゃたろう —戦いの記録—

飼っている猫が突然死にかけ、そして救われた話

#07 7/26(水) 回復せず

ちゃたろうが入院してから3日が経過した。

 

「何も問題なければ連絡はしない」と、かかりつけ医に言われてから、今まで何の連絡もなかった。

すっかり回復して元気にしているのだろうと期待が膨らむ。

 

そしてこの日にかかりつけ医からようやく連絡が来たのだ。
元気な姿での退院の報告だろうと確信して電話を取ると……

 

「ちゃたろうちゃんですが、血液検査の結果はどこも異常がありませんでした。全て良い数値です。しかし食欲がまだ戻らず、食事を完全に拒否している状況です。口に含ませてみてもすぐに吐き出してしまいます。そもそも見向きもしません。こちらとしては、食欲が戻らない原因が全く分からず、原因不明という結論になりました」

 

……なんだろう、この嫌な感じは。

頼りにしていた病院から、原因不明という言葉はあまりにもショックだった。

 

点滴で元気になった姿は、跡形もなく瓦解してしまった。

原因不明って、どうすればいいのだろう……

 

「それでですね、うちではもう打つ手なしの状況なので、大きい病院を紹介したいと思うんです。そちらで一度診て貰ったほうがいいと思います。どうしますか? 行くのなら手配しますが」


「お願いします」

 

迷う必要などなかった。

 

それにしても不安だ。
まさか大きな病院にまで行くことになるなんて、入院時には全く想像できなかったからだ。

点滴で元気になることしか考えてなかっただけにショックだった。

 

数時間後にかかりつけ医から電話があり、

 

明後日の28日で予約しておきました。かなり高額な病院なので、現金で10万円くらいは持って行ったほうがいいと思います。あと車って持ってます? 交通の便が少々悪いので車がないときついかもしれません」

と伝えられた。

 

場所は埼玉県の川口で、最寄り駅がいくつか存在するみたいだが、そこから歩くのはかなりきつそうだった。

しかし、運良く車は持っていたので、交通の便に関しては何とかなりそうだった。

 

頼れる所はもうこの大きい病院しかない。
ここでダメならどうなってしまうのだろう。
……不安な気持ちは増すばかりだった。

 


side: ちゃたろうパート
お腹が空いて力が出ないので、あまり喋れなさそうなのニャ。
そして体調もなんだか……