ちゃたろう —戦いの記録—

飼っている猫が突然死にかけ、そして救われた話

#01 プロローグ

「今朝から容態が急変し、肝臓のデータが著しく悪化していると思われます。目には黄疸が出始めており、ヨダレも垂れっぱなしの状態です。万が一の場合は、その……明日の朝まで、ちゃたろうちゃんは…………もたないかもしれません」

 

……どうしてこんなことになってしまったのだろう。
様子がおかしかったので、かかりつけ医で看てもらい、そのまま点滴入院となった。
あのときは点滴をすればすっかり元気になって戻ってくると思っていたのに。

しかし入院中の朝、明らかな異変が襲ってきた。


目が黄色く、口からヨダレは垂れっぱなし

今夜中にも亡くなってしまうかもしれないというのだ。

 

思えば、小さな異変は1週間前の7/19だった。


この時はまだ元気だったし、たったの1週間で死にかけの状態になるとは思いもしなかった。

なので7/19をちゃたろうの戦いの記録のスタートとしたい。

早速、7/19の手記を綴りたいところだが、このブログの主役であるちゃたろうからメッセージがあるみたいなので、ここに記述しておく。

 

side: ちゃたろう
吾輩は猫である。名前はもうある。ちゃたろうニャ。


……うーん、これだとパクリ感が凄いのニャ。

先ずは吾輩という1人称をやめてボクって呼ぶことにするニャ。

というわけで、ボクはちゃたろうニャ。猫ニャ。これから始まるお話の主役なのニャ。

 

軽く自己紹介しておくと、、


年齢は14歳

人間の年齢に換算すると、72歳くらいかニャ。

でも3ヶ月で人間の1年に相当することを考えると、もう74歳くらいかもしれないニャ。

いずれにせよ、もうおじいちゃんなのニャ。

 

……おじいちゃんって言ってしまったからもうバレてると思うけど、性別はオスなのニャ。


猫種は……血統書みたいなものはなく、ただの雑種ニャ。

白ソックスの茶トラって言えばいいのかニャ。

 

写真を見てもらったほうが早いと思うニャ。

 



こういうときは、若かりし頃の一番かっこいい写真を使ったほうがいいと、主人が言っていたので、大昔の写真を貼っておいたニャ。
まあ、今でも大して顔は変わってないけどニャ。

 

元々は野良猫で、主人に保護されたというか、餌に釣られてさらわれたというか……そんな感じニャ。

 

さてさて、冒頭から物騒な話で始まったようだけど……その通りで、少し前にボクは死ぬ寸前までいってしまったのニャ。

短くも長くもあった戦いの末、今はこうして元気な姿に戻ることができたのニャ。

 

そんな苦しい戦いの一部始終を、主人が記録として書くことにしたみたいなのニャ。
メモなのか、日記なのか、回想録なのか、それはそれはよく分からないスタイルで書くみたいニャ。

 

異変が始まったところから書くようなので、冒頭のシーンよりも数日前からお話は始まるニャ。主人は7/19って言ってたかニャ。

名探偵の諸君におかれましては、ぜひともボクの身に何が起こったのか、主人の回想録を元に予想してみて欲しいのニャ。

 

最初はちょっとした異変だったけれど、それが徐々に酷くなり、遂には取り返しのつかない状態になってしまった……

猫を飼っている方はこんな怖いことが起こりうるんだな、と知ってもらえれば嬉しいニャ。

 

主人の思惑としては、自己満足のため戦いの記録を書くのと同時に、少しの異変からたった数日で死ぬ寸前までいってしまった怖さを、猫を飼っている方に共有したいみたいなのニャ。そして適切な処置を施せば助かるということもニャ。

 

さてさて、そろそろ主人にバトンタッチするニャ。
語尾がニャ、ニャ、ばかりだと読んでてきついものがあると思うからニャ(書いてる方もきつい)
主人の回想録パートは味気ない文体になるので、安心して欲しいのニャ。

 

それでは、始まりニャ。