ちゃたろう —戦いの記録—

飼っている猫が突然死にかけ、そして救われた話

#27 8/10(木) 再手術の説明

さて、外科の先生からの説明だ。

先ずはずっとチェックし続けている黄疸(TBIL)と貧血(PCV)の数値について。

 

TBIL=17

PCV=15

 

続いて、ステロイドの投与についての説明があった。

 

昨日からステロイドを投与している

効果が出てくるのに2〜3日かかるが、今日が2日目なことを考えると、明日になっていきなり効いてくることは期待できない

つまりステロイドでの改善(内科的処置)は望み薄である

食事をしたり活動性が出ていたのは、ステロイドの影響かもしれない(一時的に元気になっているだけ)

 

というわけだ。

 

先ほどまでの元気なちゃたろうは、ステロイドによる一時的なものだったことになる。

とはいえ、元気な姿を見ることができたのは素直に嬉しかった。

 

続いて、現在のちゃたろうの状態の説明となった。

 

■現在の状態

胆管の下の方にゼリー状のものが詰まっている

詰まりの原因だった巨大な胆石は確実に落とし切ったものの、胆管と胆嚢の中がゼリー状で満たされていたので、こちらが悪さをしている

洗浄でできる限り落としたが全部は落ち切らず、十二指腸へと続く出口で詰まってしまった可能性が高い

また、胆管内もゼリー状のものが多く残っており流れが悪い

 

病名としては、閉塞性黄疸

 

ちゃたろうを瀕死に追いやったのは、胆管内に巨大な胆石が詰まっていたからだ。

しかしこの胆石が無かったとしても、胆管内はかなり汚れがあり、流れが悪かったようだ。

ここ2年くらいの食欲不振や吐く回数の多さは、胆管内の汚れが原因だった可能性がある

 

そう考えると、もし問題の胆石が無かったとしても、遅かれ早かれ胆管内の汚れを取る何かしらの処置が必要だったのかもしれない。

 

 

■解決策

再手術にて総胆管ステントを設置する

 

十二指腸へと繋がる胆管の出口は急激に狭まり、ただでさえ詰まりやすい構造をしている

総胆管ステントとは、胆管から十二指腸へ流れる道を1本増やすこと

交通状況に例えるなら、今まで1車線だったものが、2車線になるので、流れもスムーズになるよね、ということになる

 

 

■再手術のリスク

当然ある

この短期間で再び手術を実施する(お腹を切る)ことについて尋ねると、そういったケースもままあるとのこと

 

そして輸血が必須となる

 

また血の問題か……と思っていたが、1回目に輸血してくれた猫ちゃんが、そろそろ再び輸血をしてもいいタイミングになるらしい。

なので輸血確保の心配は不要とのことだった。

それにしても、輸血に強力してくれるスタッフさんの猫ちゃんには感謝しかない。

 

 

■所感

昨日までは「手術ミスの可能性もあったのでは?」と疑ってしまうこともあったが、その疑いは晴れた。

手術で全部はやりきれなかったのだろう。

当初の予定では、前回の手術にて総胆管ステントの設置の話は出ていた。

 

しかし、ちゃたろうの血の減少と体力、リスクをなるべく回避したかった、などの理由によりここまでできなかった(しなかった)のだろう。

総胆管ステントの設置はしなくても改善する可能性は高かったが、現状はそれが悪い方に出てしまったというわけだ。

 

根本の原因は巨大な胆石の詰まりだったが、これがなかったとしても胆管内の汚れは相当に酷い状態だった。

もしかしたらこれだけでも手術が必要なレベルだったのかもしれない。

 

……もう1度、この病院を信じて、再手術に賭けてみてもいいのかもしれない。

 

 

続いて、二次災害的な合併症の話。

 

■肝臓の状態

  • 胆管肝炎と肝硬変のリスクがある
  • 今回の騒動で肝臓へのダメージがかなりある
  • 肝臓は回復の臓器とも言われるので、今は目先の問題を解決し、あとは肝臓の回復に期待したい

 

最後に今後の方針の話となった。

 

①内科的治療を続ける

このままステロイド治療の継続

長く続ければリスクもあるし、段々と効かなくなる

そうなってしまってから手術を受けたいと言っても、できない可能性は十分にある

 

 

②外科的治療

再手術にて総胆管ステントの設置

 

 

③諦める

退院して、亡くなるのを看取ることになる

 

 

②以外に選択肢はないだろう。

 

 

こちらは納得のいくまで話を聞き、先生のほうは元々丁寧な説明であることから、なんと1時間半近くも話していたようだ。

お忙しいというのに本当に申し訳なかったなと……

 

さて、この日は最後にビッグイベントが残っていた。

一旦、これまでの費用を精算するのだ。

 

8/9までの入院、手術、検査、その他もろもろなどの合計は、

約138万円(内金含む)となった。

 

 

私が再び病院を信用し再手術を決心したことを妻に伝えると、たいそう喜んでくれた。

 

「わたしはもう再手術は無理だろうなと思ってた。あなたは一度疑うと悪い方へと考えが突き進んじゃうから……。他人を信用しないあなたをここまでもっていけた病院は本当に凄いと思う。あとは再手術でちゃたろうに頑張って貰いましょう」

 

再手術をするなら明後日の土曜日だと言われた。

明日までに再手術するかどうかの決断をし、先生に伝える必要がある。

しかしもう決心はついている。今すぐに連絡してもいいくらいだった。

 

決戦は土曜日だ。

 

 

【今日のまとめ】

  • 面会では元気な様子も
  • ステロイド治療を昨日から開始
  • 先生と納得いくまで話した
  • 費用を一旦精算
  • 再手術の決心